イタリアのすすめ

イタリアについてのあれこれを書き綴ったブログです。時々本業のクラシック音楽についても語ります。どうぞよろしくお願いいたします。

バイオリン弦の【張り替え時の見極め方】&【張り替え方法と注意点】

 

前回、バイオリンの弦の種類や特徴、選び方などについて書きましたが、今回は、生徒さんからもよく尋ねられる、ヴァイオリン弦の「弦の張り替え時」や「弦の張り替え方法」などについてご紹介いたします。

 

前回の記事はこちらです。

miketta-violinista.hatenablog.com

 

 

最近は、高価な「ガット弦」よりも、コストパフォーマンスの良い「ナイロン弦」を使う人が多いですが、ナイロン弦は、めったに切れる事がないですので、一体全体、いつ張り替えればいいの???と疑問に思われる方も多いと思います。

 

ついつい、「もったいないし切れるまで使おうかなあ~」と思ってしまいますよね。

 

そこで今回は、

  • 弦の張り替え時はいつなのか?
  • 弦の張り替え手順
  • 張り替える際の注意点

などについて、書きました。

参考にしていただければ、嬉しいです。

  

 

「弦の張り替え方法」のみ、ご覧になりたい場合は、

下記の【目次】の「弦の張り替え手順」の項目をクリックして頂くと、ページをジャンプできます。 ↓ ↓ ↓

 

 

弦の張り替え時は、どうやって判断するの?

 

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「使った期間」「使用頻度」で判断

 

弦を交換する時期は、 「毎日どのくらいの時間弾くのか」によっても違ってきますが、プロは、練習や演奏の時間が長く消耗が激しいですので、1~2ヶ月に1度くらいの頻度で交換する人が多いです。

 

マチュアで弾いていらっしゃる方も、だいたい数カ月から半年に1度くらいで交換するのが理想的です。

 

とはいえ、弦を4本ともすべて交換するとなると、けっこうお金もかかりますから、楽しみで弾いていらっしゃる方は、あまり「何カ月目に交換しないと!」などと、過度に神経質にならなくても、全く問題はありません。

 

しかし、弦は弾かずに楽器に張ってあるだけでも、巻いてある金属が錆びたり、劣化していきますので、少なくとも1年に1回くらいは、張り替えることをおすすめいたします。

 

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スチール弦のE 線や、ガット弦などは、

突然切れてしまう場合もありますので、

スペアの弦をいつもバイオリンのケースに入れておくと、

慌てずに済みますね! (*^▽^*)

 

 

「使用期間、頻度」以外の張り替え時の目安は?

 

  • 何だか音に輝きがなくなってきた時
  • こもった音になってきて響かないな、と感じた時
  • 音量が、以前より出なくなったと感じた時
  • となり合う2本の弦をいっぺんに弾いた時「5度」が合いづらくなってきた時

などです。

 

「張り替え時期」に関する注意点

 

張ったばかりの弦は伸びやすく、すぐに音程が下がってしまい安定するまで時間がかかります。

 

本番直前に弦の張り替えをしてしまうと、演奏中にピッチが下がり、チューニングを何度もしなければならず演奏に支障をきたしてしまう、といった事態にもなりかねません。

 

張り替えたばかりの弦は、音質も荒く、安定するまで数日かかりますので、弦の種類(ガット弦、ナイロン弦、スチール弦)にもよりますが、本番から逆算して1~2週間前くらいまでに張り替えることをおすすめします。 

 

   

弦を張り替える際の注意点

4本同じ時期に張り替える

 

演奏会や発表会などの直前に、突然1本弦が切れてしまった、などの特別な場合を除いて、古くなってしまった弦の張り替えをする際は、できるだけ4本すべて同じ時期に張り替えることをお勧めします。

 

「E 線」は、ほかの3本よりも頻繫に交換しますが、A D G の3本は、なるべく一緒に張り替えることをお勧めします。

 

なぜかというと、A,D,G は、3本同じ時期に張り替えないと、和音を弾いた時に合わせにくく、バランスが悪くなってしまうからです。

 

張り替える順番も大切

 

両端の弦から1本ずつ張り替えます。

たとえば、E 線、G 線、A 線、D 線、の順に張り替えます。

順序は逆でも大丈夫です→(例:G 線、E 線、D 線、A 線)

 

両端の弦から1本ずつ替える理由は、

4本の弦を全て外してしまうと、バイオリンの「駒」や、楽器内部にある「魂柱」が倒れてしまい、位置もずれてしまうからです。

 

「駒」や「魂柱」の位置は、楽器の音に大きく影響しますし、とても重要なものですので、もしも倒れたり、ずれたりしてしまった場合などには、ご自身で直そうとせず、必ず信頼のおける弦楽器専門の楽器店に相談して、調整してもらうようにしてくださいね。

 

弦の張り替えをする際には、駒の角度にもご注意

 

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張り替えをしている間、弦を糸巻に巻きながら引っ張っていくため、駒が指板側に引っ張られます。

 

そのまま他の弦も張ってしまうと駒にも負担がかかり、駒が歪んだり、割れてしまったりすることもありますので、駒の角度にも気をつけながら張り替えをします。

 

いつも、「駒が楽器に対して90度になっている」ということも大切ですので、ずれたり傾いたりしていないか等、専門の楽器店で時々調整してもらうと安心です。

 

 楽器店によっては、有料で弦の張り替えをしてくれるところもあります。

 

ご自身で張り替えるのはちょっと心配、という方は、(有料ですが)そういったサービス利用してみるのも良いと思います。

 

E 線を購入する際の注意点

アジャスターの形状

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ボールエンドの弦とループエンドの弦

 

 

E 線の種類は「ボールエンド」と「ループエンド」の2種類がありますので、購入する前に、ご自身の楽器のアジャスターの形状をお確かめくださいませ。

 

 

ボールエンドのE 線

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ループエンドのE 線

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弦の太さ

弦の太さを選べるようになっています。

メーカーによって、異なりますが、だいたい 2~3種類の中から選べます。

 

下記の写真は、私が普段使用している【Goldbrokat】というメーカーの、0.26 mm の E 線です。

 

(「Goldbrokat」は、0.26 mm と、0.27 mm の2種類から選べます)

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弦を選ぶ際の注意点」や「おすすめメーカー」などについて詳しく書いたこちらの記事も、よろしければ参考になさってくださいませ。

 

miketta-violinista.hatenablog.com

 

 

弦の張り替え手順(G 線の張り替え例)

用意するもの 

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弦の張り替えに使うもの

 

まず「弦の張り替えに必要なもの」を、手元に用意しておきます。

  • 新しい弦
  • ペグ用のコンポジション(ペグのすべり止め)
  • 楽器を拭く布
  • 弦楽器用のポリッシュオイル(無くてもOK)

 

★「ペグ用のコンポジション」とは、

湿度などの関係で、ペグがスムーズに回らない時や、逆に滑ってペグがしっかり止まらない時に、ペグに塗って調整するためのものです。

 

参考商品は、下記をご参照くださいませ。

 

 

   

 

 

 

 

 

 

弦の張り替え 【手順】

 まず、古くなった外側の弦(G 線または、E 線)から外します

 

① ぺグ(糸巻)を手前の方向にゆっくり回しながら、弦を緩めます。

 

 

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② 弦が緩んだら、ペグから古い弦を抜きます。

 

 

③ テールピースから、そっと引き抜いて弦を外します。

 

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④ 用意しておいた楽器用の布で、「指板」や「ペグ」などについた、ホコリや汚れをキレイにふき取ります。

 

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⑤ ペグに、コンポジション(滑り止め)を塗っておきます。

 

こちらが、ペグ(糸巻)です。

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⑥ テールピースの穴の開いた部分に「ボールエンド」の部分を差し込みます。

 

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⑦ テールピースの穴の細くなった上部に、弦をずらします。

 

 

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コンポジションを塗ったペグを、楽器に差し込み、ボールエンドの付いている方とは反対側の弦の端を、ペグに空いている小さな穴に、弦の先が少し飛び出すように通します。

 

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⑩ 穴に通したら、G 線の場合、弦の先が出ている部分の向かって右側に1周だけ巻き上げます。(E 線の場合は、向かって左側です)

 

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⑪ 弦の先の出ている部分をはさみ込むように、今度は左側に弦をゆっくりと巻き上げます。

 

※ この時、駒が「指板」のほうに傾かないよう注意しながら巻き上げてくださいね。

 

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★「A 線」と「D 線」も同様に張り替えます。

 

 

E 線は、アジャスターによって取り付け方が違います。

  • 「ループエンドの弦」の場合は、アジャスターに引っかけるだけです。

 

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  • 「ボールエンドの弦」の場合は、アジャスターの二つに分かれた部分にボールエンドを挟んで取り付けます。

 

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これで全ての弦の張り替え作業は、完了です!

 

まとめ

 

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新しい弦に替えると、最初の何日か、弦が伸びて音がくるいやすいですが、馴染んでくると、音の輝きがまったく違いますので、うれしい気分になれて、練習しよう!という意欲も、むくむくと湧き上がってくるというものです!!

 

まさに、いいことずくめですね! (*^▽^*)

 

それでは、輝きの戻った美しい音で、ヴァイオリンの演奏を、思いきり楽しんでくださいませ。

  

 

 

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miketta-violinista.hatenablog.com

 

 

 

最後までお読みくださりありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

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