読むとイタリアを旅したくなる本【お気に入り5冊】
このところ、あちらこちらで、さまざまな花が咲きはじめて、朝晩はまだ寒いですが、少しずつ「春」を感じられるようになってきましたね。
だんだん過ごしやすい季節になってくると「どこかへ旅行に出かけたいな~」という想いがどんどん募ってくるのですが、皆様はいかがでしょうか?
一方で、長らく続いている「コロナ禍」の収束の兆しがなかなか見えず、まだ以前のように安心してあちこちへ出かけるわけにもいかないので、ストレスMAX… という方(それって、私です!)も多いのではないでしょうか?
そんなイライラを紛らわそうと、個人的にお気に入りの旅行関係の本を引っ張り出してきては、再度読み耽る、という日々を送っている今日この頃です。
しかし、まぁ、そんな些細な事で、とりあえず気分だけでも旅をしている感じに浸れますので、ちょっぴり楽しい時間を過ごせて、おすすめです!
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以下、個人的に「イタリアを旅してみたくなる本」を選び、挙げてみました。
他にもたくさんご紹介したい本があったのですが、残念ながら絶版になってしまっているものも多く、現在も購入できる本のみに限定して、選んでみました。
よろしければ、参考になさってくださいませ。
- 【1冊目】 池上英洋著 「イタリア 24の都市の物語」
- 【2冊目】 ヤマザキマリ著 「国境のない生き方」
- 【3冊目】 ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ著「イタリア紀行」
- 【4冊目】塩野七生著 「ローマ人の物語」
- 【5冊目】宮下規久朗著 「ヴェネツィア 美の都の1千年」
- 【番外編】「イタリア職人の国物語」
【1冊目】 池上英洋著 「イタリア 24の都市の物語」
1章ごとに一つの都市について書かれていて、興味深い本です。
(この本に取り上げられている都市は、下記の写真の赤い丸印の24都市です)
新書なので、サイズは小さいながらも、本文中の写真はカラーです。
中身を少しだけご紹介させていただきますと…
1章ずつが、それぞれ8ページ前後にまとめられていて、興味深いところから読み始めることができます。
例えば、「ローマ」の章はこんな感じです。
「ヴェローナ」の街について書かれた章は、以下のような感じです。
夏の野外オペラで世界的に知られる「アレーナ・ディ・ヴェローナ」、「ロミオとジュリエット」の舞台となったことでも有名な、ジュリエットの家などが紹介されています。
世界中から来た観光客に、いつも人気のスポットです。
シェイクスピア作品の舞台「ジュリエットの家」
その他、レオナルド・ダ・ヴィンチの生まれた「ヴィンチ村」の章もあり、興味深いです。
私事で失礼いたしますが、以前暮らしていた街についても書かれていて、懐かしい~!
(ToT)/~~~
これから訪れてみたいと思っている街について、行く前に読んで、概要をさっと掴んでおくのにも便利な本だと思いました。
【2冊目】 ヤマザキマリ著 「国境のない生き方」
こちらの本は、マンガ「テルマエロマエ」他でも有名な、漫画家ヤマザキマリさんのエッセイです。
14歳の女の子が、なんとヨーロッパへ一人旅?!
その後、イタリア、シリア、ポルトガル、アメリカなど数多くの国を訪れた著者の体験や、影響を受けた本などについて書かれた痛快エッセイ。
この本は、特定の街について書かれているというよりも、「旅」をすることの意味や、出会った人や本、物事について書かれています。
「旅行記」ではなく、海外での著者の「体験記」のような本です。
P.252~253 より引用
もっと、ただの生き物みたいに、生きることそのものに夢中になったらいい。
あとからくっつけたいろんなものを、とっぱらって、囲いの外に出てみる。
1度でも出てみれば、きっとわかると思います。
この世界が、どんなに広いか。生きることは、そうやってあらゆる扉をあけ放つこと。
旅に出たくなって、ウズウズしてしまう本です!(笑)
【3冊目】 ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ著「イタリア紀行」
言わずと知れた、古典作品。
岩波文庫版は、上・中・下と3冊に分かれていて、少々長い作品ですが、日記のように書かれていますので、興味深い街の部分から読みはじめても良いのではないかと思います。
文豪ゲーテは、当時ワイマール公国の顧問官でもありました。
7歳年上の人妻シュタインに恋をしてしまいましたが、叶わぬ恋に終わり、そんな現実から逃れるかのように、1年10カ月間のイタリアへの旅に出た時に書かれた日記が、この「イタリア紀行」です。
いわゆる「センチメンタルジャーニー?」(←言葉、古っ!)の際の日記だったのですね!?
ゲーテが旅したローマ、ナポリ、シチリア等、イタリアのいろいろな都市についての様子などが、細かく書かれています。
訪れた街で、どんな場所へ行き、どんな宿に宿泊したのかも書かれています。
美術館や劇場へ行った後の感想などまで書かれていて、ゲーテはこんな風に考えていたのかなどもわかり、とても興味深かったです。
下記の写真の、牧野宜彦著「ゲーテ『イタリア紀行』を旅する」という本を、ゲーテのイタリア紀行と並行しながら読むと、写真入りなので、さらにゲーテの足跡をたどりながら楽しく読めるのですが、こちらの本は、残念ながら現在絶版です。
(古書なら手に入ります)
【4冊目】塩野七生著 「ローマ人の物語」
文庫本だと40巻以上もある長編作品ですが、古代ローマについての1,2巻「ローマは1日にして成らず」だけを読んでもとても面白いですので、おすすめです。
「イタリア人」のルーツや、宗教観、同じイタリアの人でも住んでいる地域によって、なぜ気質が違うのか?などを知る手がかりにもなり、興味深いです。
ローマを訪れる前に読んでおけば、旅をさらに楽しめます!
イタリア人作家の小説などを読む際に、背景知識として知っておきたい事も多く、個人的には、読んでよかった!と思った本のうちの1冊です。
学校の授業で世界史を勉強していた頃に出会っていたら、もっと世界史に興味がもてたかな?とも思った本です。 (^▽^;)
【5冊目】宮下規久朗著 「ヴェネツィア 美の都の1千年」
ヴェネツィアの歴史、美術作品や建築の変遷について時代を追って、わかりやすく書かれています。
ヴェネツィアの「美術館」についても詳しく書かれていて、実際に訪れる際にも、とても参考になりました。
新書ですが、中の写真はカラーです。
この本を読んでいると、美術館で本物の絵画や彫刻が見てみたくなります。
真上から見ると海の上に浮かんだ「魚の形?」のように見えるヴェネツィア。
2019年にイタリア滞在中、このティツィアーノの作品を見たくてサンタ・マリア・グロリオーサ・ディ・フラーリ聖堂を訪れたのにもかかわらず、修復中でした!ガッカリ!!
本物は、まだ見ることができていません。(泣)
【番外編】「イタリア職人の国物語」
残念ながらすでに絶版になってしまっているのですが、おすすめ本に加えたかった本です。
いろいろな分野の職人さんのお話の本です。
名器ストラディバリウスを生んだクレモナの楽器職人さん曰く、
バイオリン製作は、材料はもちろん何よりも大切だけれど、職人さんの「手仕事」というより、「心の仕事」なのだ、というお話が個人的には、なるほど!と思いました。
魂を込めて作られているのだな、ということがものすごく感じられて、自身の所有する楽器(残念ながらストラディバリウスは、到底買えませんが!)に対する愛着もさらに強くなりました。(^^♪
ゴンドラの船大工さんのお話も、とても興味深いです。
現代のように、機械や様々な技術が発達しても、まだまだ熟練した職人さんたちの手仕事でないと出来ないことが沢山あるのだな、と感慨深かったです。
好きな本を読むことは、誰にでも手軽に出来て、しかも本代以外に、お金もほとんどかからず、実際には行かれないような、様々な場所や時代も知ることが出来て楽しいですよね!
今回は、個人的に大好きなヨーロッパ関係の本を中心に、ご紹介しましたので、少々偏った選び方になってしまい申し訳ありません。
これらの本以外にも、たくさんの素敵な本に出合って「これから行ってみたい街」を想像しながらの「空想の旅」をお楽しみくださいね。
それでは、素敵な読書タイム、そして楽しい「空想の旅」を!
Buona lettura e buon viaggio del sogno ?! (^O^)
また、これまでのように、安心してあちこち旅行に行ける日を待ち焦がれつつ、世界中のコロナ禍が 、1日も早く収束することを願ってやみません。
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最後までお読みくださりありがとうございました。
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