イタリアのすすめ

イタリアについてのあれこれを書き綴ったブログです。時々本業のクラシック音楽についても語ります。どうぞよろしくお願いいたします。

【フリッテッレ】ヴェネツィアのカーニバルの定番お菓子、イタリアの友人直伝レシピ付き

 

ご存知の方が多いと思いますが、イタリアをはじめとしたカトリックの国々では、毎年2月頃「カーニバル」が催されます。

 

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(カーニバルの時期は、毎年変動しますが、今年(2021年)は、1月30日から2月16日の予定です)

 

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ヴェネツィアでは、もうすぐ「カーニバル」が始まるはずでしたが、今年はコロナ禍のため、仮装して街を練り歩くのは禁止です…(さびしい)

 

しかしそんな状況下であっても、美味しいものには目がないイタリア人

仮装は中止になってしまいましたが、美味しい料理は、もちろんしっかり準備します。

 

本日は、そんな彼ら彼女らが、カーニバルの時期に好んで食べる定番のお菓子「フリッテッレ・ヴェネツィアーネ」の作り方をご紹介いたします。

 

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写真で見ると、唐揚げのような見た目?になってしまいましたが、

こちらが、ヴェネツィアのカーニバルの定番揚げ菓子「フリッテッレ」

 

フリッテッレの作り方に入る前に、ちょっとだけ、カーニバルについてお話いたしますね。

 

(レシピのみをご覧になりたい方は、お手数ですが、下の方にスクロールしていただき、「作り方」の欄をご参照くださいませ。)

 

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カーニバルについてのあれこれ

 

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カーニバルとは?

キリスト教カトリックのお祭りで、毎年2月頃に催されます。

 

復活祭(イースター)の40日前から荒野で修行をしたキリストを偲んで、主に肉を断って懺悔を行う「四旬節」というものがあるのですが、

カーニバルは、その「四旬節」の懺悔が始まる前の約1週間くらいの間に、思いきり肉を食べたりワインをしこたま飲んだりして楽しんでおこう、という慣習から始まったお祭りです。

 

どんなお祭り?

華やかな衣装を身にまとい、仮面をつけたり仮装をした人々が街を練り歩きます。

色紙を小さく切って作った紙吹雪のようなものもまいたりします。 

 

仮面だけでなく、紙吹雪もカーニバルの定番グッズです!

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紙吹雪は、こんなふうに近くにいる人に向かって、ジャンジャンふりまきます!(笑)

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衣装も手作りする人が多いです!すごいですね!!

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皆さん、毎年色々と趣向を凝らした衣装やメイクで登場します。

これなら、知り合いに偶然道でばったり会っても、誰だか見破られませんね!?

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子供だけでなく大人も皆、思い思いの衣装で楽しみます。

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こんな、ユーモラスな方も!

何だか、とても重そうなコスチューム?ですが、大丈夫なんでしょうか???

よく観てみると… プレートに名前が書かれていますね~。ちゃんと鶏に1羽ずつ名前をつけて可愛がっているのでしょう!(笑)

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お菓子も、カーニバルの時期にはこんな感じに仮装?して登場?!

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イタリアのカーニバルでは、ヴェネツィアのものが有名ですが、そのほか各地で開催されます。

Viareggio(ヴィアレッジョ) という街で開催される、大掛かりな山車で有名なものや、Ivrea (イヴレア)という街の、かつての独裁者に対する市民の蜂起を表現してオレンジを投げ合ったりするものなど街によって、いろいろ特徴のあるカーニバルが催されています。

 

ヴェネツィアのカーニバルの開催期間はだいたい2週間ですが、最終日には、有名ファッションデザイナーが審査員をつとめたりする本格的な「仮面コンテスト」もあります。

 

そのほか、街角にはメイクをしてくれるプロのメイクアップアーティスト?もたくさんいたりして、仮装していなくても即席の?フェイスメイクで仮装気分を楽しむことも出来ます。

 (メイクは有料ですのでご注意ください。事前に値段交渉などしっかりとなさってからご利用くださいませ)

 

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注:こちらの写真はイメージです。

実際のヴェネツィアのものではありません。

 

 街には、カーニバルの仮面を売っているお店がたくさんあり、お土産に購入している観光客も多いですが… 

暗闇で見るとちょっと怖い感じがしますね~。(^^;) 

さかなクンでなくても「ギョギョギョ~」と思わず言ってしまいそうです!

 

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仮面を売っているお店

小さいサイズの飾り用の物もあります

 

ヴェネツィアのカーニバルはどんなもの?

「リオ」「トリニダード・トバゴ」に次ぐ、世界3大カーニバルのひとつで、世界各国からたくさんの観光客が見物(参加も?)に訪れます。

 

昨年は、コロナウィルス感染拡大により、残念ながらヴェネツィアのカーニバルは、途中で中止になってしまいましたが…

 

今年も残念ながら、またもや中止なのですが「Venezia carnevale」の公式サイト(または、「Facebook」、「Televenezia(イタリアの地デジ放送)」など)で、現地時間の17時から、デジタル配信されることが公式に発表されています。

 

公式サイトはこちらです ↓ ↓ ↓

www.carnevale.venezia.it

 

 「イタリアのカーニバルってどんな感じなの?」と興味を持たれた方は、上記の公式サイトで現地時間の17時から(日本時間では、深夜1時から、になってしまいますが)ご覧になれますので、この機会にぜひ!

 

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カーニバルはいつ始まったのか?

12世紀頃、アクイレイアとの抗争に打ち勝ったヴェネツィアの人々が、勝利を祝ってサン・マルコ広場(下記写真)で踊ったのが、カーニバルの始まりと言われています。

 

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ヴェネツィアサンマルコ広場

 

そして、さらに時は流れて18世紀ごろから、華やかな衣装や仮面を身にまとい、素性を隠して交流するお祭りが開かれるようになり、日常生活から解放されて羽目を外して楽しんでいたようです。

 

当時は、階級ごとに話をする相手や服までもが制限されていたため、カーニバルの期間だけは、仮面をかぶって異なる階級の服を着て自由に交流を楽しむことができたのですね!?

 

その後ヴェネツィア国家の衰退とともに、一時期カーニバルは途絶えてしまいましたが、20世紀頃再びカーニバルが開催されるようになりました。

 

 

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ヴェネツィアのカーニバルのお菓子の定番「フリッテッレ」レシピ

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 材料

  • 砂糖         大さじ3杯
  • 卵          1個
  • サラダオイル     50ml
  • 牛乳         50ml
  • ベーキングパウダー  8g
  • 薄力粉        75g
  • 強力粉        75g
  • りんご        1/2個
  • レモンの皮すりおろし(省略可)
  • レーズン(お好みで) 適宜
  • 塩          ひとつまみ
  • 揚げ油        適宜

 

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作り方

①ボウルに砂糖を入れます。

 

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②サラダオイルと牛乳を加えます。

 

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 ③卵を加えて混ぜ合わせます。

 

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④小麦粉150 g(薄力粉75g+強力粉75g)を計っておきます。

 

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 ⑤計っておいた小麦粉、ベーキングパウダーをボウルに入れて混ぜ合わせます。

 

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⑥りんごをサイコロ状に切り、加えて混ぜ合わせます。

 

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⑦レモンの皮のすりおろしを加えます。(なければ省略可)

 

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⑧揚げ油を火にかけて180℃くらいまで熱します。

 

(やけどをしないようにご注意ください)

 

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⑨スプーンを2本使いながらひと口大にして、揚げ油の中に入れて揚げます。

 

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⑪鍋の中でころがしながら、表面がきつね色になって浮き上がってきたら出来上がりです。

 

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⑫お皿に盛り付けて、粉砂糖または、グラニュー糖をかけて、いただきます!!

(冷めても美味しくいただけます) 

Buon appetito e buon carnevale!

 

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カーニバルのお菓子「フリッテッレ」豆知識

カーニバルの時期が近づくと、イタリアの家庭では、フリッテッレがよく作られます。この時期限定ですが、お菓子屋さんやパン屋さんで購入することもできます。

もし、いつかこの時期に、ヴェネツィアにご旅行などでいらっしゃる機会がありましたら、ぜひお試しくださいね!

 

種類も豊富で、りんご入りの物、レーズンと松の実の入った「ヴェネツィアーノ」と呼ばれるものや、中に「ヌテッラ(チョコレートクリーム)」の入ったもの、その他、「ザバイオーネ」と呼ばれる卵とリキュールを混ぜて作ったクリームが入ったものなどが、人気です。

 

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かつて、ゴルドーニやゲーテバイロンも訪れた、

ヴェネツィアに現在もある世界最古のカフェ「カッフェ・フローリアン」

サンマルコ広場にあります。




 

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世界中のコロナ禍が、一日も早く収束しますように!切に願っております。

 

最後までお読みくださりありがとうございました。

 

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