イタリアのお菓子屋さんのチョコレートのサラミ【作り方】火も使わず、材料7品で簡単にできます!
- 「暑い夏にオーブンをつけるのはちょっと気が引けるけれど、甘~いお菓子が食べたい!」
- 「お菓子作りに挑戦してみたいけれど、手作りは大変そうだなぁ…」
と、思っていらっしゃるスイーツ大好き♡の皆さまに向けて、本日は、シンプルですがとても美味しい「チョコレートのサラミ」をご紹介いたします。
このお菓子は、イタリアのお菓子屋さんでもよく目にするお菓子なのですが、実はおうちでも簡単に作れます。
材料も、
- 「ココアパウダー」
- 「卵」
- 「バター」
- 「ビスケット」
などお馴染みのものを混ぜるだけ!特別な材料は必要なく、火も使いません。
イタリアでは、クリスマス時期にお店でよく見かけますが、火を使わずに出来るので、甘いもの好きな私は夏にもちょくちょく作っています。(^^;)
今回ご紹介するレシピは、以前イタリアのオーケストラで弾いていた頃、隣の席だった仲良しの同僚バイオリニストから教えてもらったものです。
知り合いの音楽家たちは、なぜか食べる事が大好きな人ばかりで、女性に限らず男性も、そして老いも若きも?!料理自慢の楽員仲間がたくさんいるのです!
コロナ禍がなかなか収束せず、演奏会はまだこれまでのように自由に出来ませんが、その間に、ますます料理の腕を上げている?プロのシェフ顔負けの同僚もいたりします!(*^^)b
現在も、メッセージ・アプリなどを使って、ちょくちょくお互いに美味しかったお料理のレシピを交換し合って楽しんでいて、今回ご紹介するお菓子「チョコレートのサラミ」も、その中のひとつです。
簡単に出来ますので、興味のある方はお試しくださいませ。(*'▽')
スポンサーリンク
【材料】(2本分)
- プレーン・ビスケット 1袋(130~150g)
- バター 大さじ4杯
- 砂糖 大さじ5杯
- ココア・パウダー(無糖) 大さじ5杯
- 卵 1個
- ブランデーなど、お好みのリキュール 大さじ2杯
- 粉砂糖 適宜
【作り方】
①ビスケットを袋のまま、麺棒などでたたいて細かく砕いておきます。
②まず、ボウルにバターとココアパウダーを入れて混ぜ合わせます。
(バターは、室温に戻しておくと混ぜ合わせやすいです)
③砂糖を加えてさらに混ぜ合わせます。
④ブランデーなどお好みのリキュールを加えます。
⑤卵も加えます。
⑥フォークを使ってよく混ぜ合わせます。(多少ブツブツしていても大丈夫です。)
⑦先ほど砕いておいたビスケットも加えて混ぜ合わせます。
こんな感じに、だいたい混ざればOKです。(テキトーですみません!)
⑧テーブルの上にラップを敷いて、生地の半分をのせます。細長く、サラミのような形に包んでおきます。(残りの生地も同様に包みます)
⑨冷蔵庫に入れて全体がなじむまでねかせます。
だんだん、サラミらしく?なってきましたね!(^O^)
⑩しばらくしてから、冷蔵庫から取り出して、ラップを外し、粉砂糖をまぶしつけて出来上がりです!
外見は、サラミそっくりになりましたね!!
2~3日置いておけば、さらに味がなじんで美味しくなります。
Facciamo la dieta da domani!(ダイエットは明日から!)ということにして、
いただきま~す!
あれれ???どっちがチョコレート味?!(゜o゜)
👇こちらは甘党でない方向け?!です (^^;)
さいごに
このお菓子は、チョコレートではなく、ココアパウダーを使っているため、重~い感じもなくサクサクした歯ざわりが何とも美味しくて、ついつい手が出てやめられなくなってしまいますので、くれぐれもご注意くださいね!(^^;)
イタリアのお菓子屋さんで売ている「チョコレートのサラミ」と、ほとんど遜色のないものが出来ますので、よろしければ、お試しくださいませ。
それでは、楽しいおやつタイムを!
Buona merendina!
本物のサラミそっくりにラッピングして、友人へのサプライズ・プレゼントにするのも楽しいですね~!( *´艸`)
その他のお菓子【関連記事】です 👇
よろしければ、参考になさってくださいませ。
miketta-violinista.hatenablog.com
miketta-violinista.hatenablog.com
さいごまでお読みくださり、ありがとうございました。
近くのお店で手に入れにくい食材も、ネットショップを利用すると便利です♪
(*'▽')
5つの食材で出来るカプレーゼ風冷たいパスタ【レシピ】週末のお昼は、おうちで手作りイタリアン ❤
突然ですが、みなさま週末のお昼って、どんなメニューにされていますか?
ゆっくりしたい週末のお昼の準備は、なるべく簡単に済ませたいですね。
(あれ?そんなの私だけ???)
簡単に、と言いいつつも「とにかく何かおいしいものが食べたい!」と、とつぜん思い立ち、すぐ出来るお料理「2品」を作ってみましたので、ご紹介いたします。
- プチトマトとモッツァレラチーズのカプレーゼ風冷たいパスタ
よろしければ、参考になさってくださいませ。
スポンサーリンク
それでは、さっそく買い置きしておいたグリーン・オリーブ をつまみながら?!準備にとりかかりましょう!
(*'▽')
【1品目】生ハムとルッコラ、パルミジャーノチーズチーズのアンティパスト(前菜)
【材料】(2人分)
- 生ハム 100 g
- ルッコラ 適宜
- パルミジャーノチーズチーズ 適宜
- エクストラヴァージンオリーブオイル 少々
【作り方】
① 生ハムは、できるだけ薄くスライスして、お皿に広げて置きます。
② 次に、ルッコラを洗って水気を切り、生ハムの上にのせます。
(今回は、以前種を買ってきて庭の片隅にパラパラと蒔いておいたものが、ほったらかしにしていたにもかかわらず、ぐんぐん育っていたのでそちらを利用しました)
③ パルミジャーノチーズチーズをスライスしたもの(または粉状)などの食材をお皿に盛り付けて、仕上げにエキストラバージン オリーブオイルをタラ~リとかければ出来上がりです!
(火を使わないで出来ますので、このレシピは夏の暑い日には、とくに助かります)
お口の中でとろけるおいしさ!シアワセ~!
ところで、今回初めて生ハムをブロックで購入してみたのですが、拙宅には残念ながらお肉屋さんにあるようなハムをきれいにスライスする機械など、もちろんありませんので、
無謀にもフツーのナイフで切ってみたところ、薄~く切るのに思った以上に悪戦苦闘!(^^;)
かなり厚ぼったくなり、上記の写真のように、何とも残念な見た目に…(泣)
(生ハムを購入される際は、くれぐれも、私のような失敗を避けるため、スライスされたものを購入されることをおすすめします)
話が少々横道にそれてしまい、失礼しました。
さて、気を取り直して、お次はパスタ料理。
南イタリア・プーリア州出身の友人に教えてもらった、暑~い夏に最適な、とってもシンプルな一皿を再現。
【2品目】プチトマトで作った カプレーゼ風スパゲッティ
【材料】(2人分)
- スパゲッティ 180 g
- プチトマト 10個
- モッツァレラチーズ 100g
- バジリコの葉 適宜
- エクストラヴァージンオリーブオイル 適宜
食材は以上の5品のみです。
(お好みで、にんにくのみじん切り少々を加えていただいても美味しく頂けます)
【作り方】
① まず大きめの鍋に湯を沸かし、沸騰したら塩を入れてスパゲッティをゆでます。
②スパゲッティをゆでている間に、パスタのソースを作ります。
大きめのボウルに、モッツァレラチーズをサイコロ状に切りったものとプチトマト(1人分 5~6個くらい)を半分に切ったもの、ちぎったバジリコの葉、塩少々を入れ混ぜるだけ!
(お好みでニンニクみじん切り少々を加えてもOKです)
③ スパゲッティが茹で上がったらざるで水をきり、②のボウルに入れて和え、皿に盛り付けます。
④ 仕上げに、バジリコの葉(無ければパセリでもOK)をのせて、エキストラバージンオリーブオイルを少々かけて出来上がりです!
爽やかなバジリコの香りと、さっぱりとした冷たいサラダのようなパスタ料理です。
イタリアでは、夏の海辺の食卓で人気の一皿です!
そしてこの後、一般的なイタリア人宅では、
さらに肉料理(または魚料理)に突入後、サラダ、デザート、フルーツ…とまだまだ延々と?続きますが、胃袋の容量が彼らとはあまりにも違いすぎのため、日本人宅のわが家では省略いたしました。
スイカやメロンなど夏らしいフルーツや、ジェラートなどのデザートを頂き、そしてコーヒーでしめくくりです。
満腹!大満足です!!(*'▽')
自家製レモンシャーベット
レシピはこちらからご覧になれます 👇
miketta-violinista.hatenablog.com
さいごに
冬場無くなってしまうのが難点なのですが…
パセリやルッコラ、バジリコ、ローズマリーなどのハーブ類は、プランターで育てたり、お庭に植えておくと、使いたい分だけ摘めるので、少量使いたい時などにとても重宝しますので、おすすめです。
イタリアでは、夏のお料理の定番?!の「生ハムを使った前菜」と「カプレーゼサラダ風パスタ」をご紹介いたしましたが、いかがでしたか?
イタリアでも、突然 ふらりと友人達が遊びに来た時などよく作った、懐かしい一品です。
(大人数にも対応可能なところも良いですね!)
パスタは、たったの5つの食材だけあれば出来てしまうので、思い立ったらすぐできて便利です。
どちらのお料理も本当にとっても簡単にできますので、よろしければぜひお試しくださいませ! (^O^)
それでは、みなさま楽しい週末をお過ごしくださいませ!
Buon weekend!
最後までお読みくださり、ありがとうございました!
レシピ 関連記事👇
miketta-violinista.hatenablog.com
miketta-violinista.hatenablog.com
miketta-violinista.hatenablog.com
👇 こちらの 生ハムは、私が今回使ったブロックのものではなくて、スライスされたものです。
(私のように、薄~くカットするのが苦手な方におすすめです!)
私がいつも、さまざまなイタリア食材を購入しているお店はこちらです 👇
まとめ買いをする際に便利です!
パセリを使って作るジェノヴェーゼ風パスタ【作り方】&パセリの保存方法
うっとおしい梅雨も終わり、太陽がサンサンと輝く暑い季節が再びやってきましたね。
爽やかなバジリコの香り豊かでちょっぴり濃厚な、ジェノベーゼ・ソースのパスタが恋しくなってきたので、ご紹介したいと思っていたのですが…
今年の春、拙宅の小さな庭の片隅に種をまいておいたバジリコが、種まき直後の大雨のせいか、どこかに流れていってしまい、今年は惨敗でした。(ToT)
そんな個人的、種まき大失敗などの諸事情?!により、「バジリコの葉」の代わりに、何とか育ってくれた「イタリアン・パセリ」を使った「ジェノヴェーゼ風」パスタ・ソースを作りましたので、ご紹介いたします。
お料理の付け合わせ用などにパセリを1束買って、使いきれずに残ってしまった時などにも、よろしければお試しくださいませ。
スポンサーリンク
レシピをご覧になりたい方は目次の中の【材料】、【作り方】をクリックするとジャンプします 👇
パセリについての豆知識
パセリは薬草だった?
ヘロドトス著の「歴史」によると、
スキタイ人の王を埋葬する際、アニスなどの香料と一緒にパセリの種を遺体の腹部に詰める風習もあったとされています。
古代ローマでは、料理用のほかに、消化を助ける薬として、また、悪酔い?防止など薬草としても利用されていました。
中世に入ると、薬用、料理用の香草として広く利用されるようになりました。
日本には、いつ、どこから入ってきたのか?
パセリは 、日本でもよく知られた地中海沿岸が原産のハーブですが、日本に初めて入ってきたのは、明治時代。
オランダから輸入されたと言われています。
オランダ人によって、長崎に持ち込まれて栽培されたことから、「オランダセリ」と呼ばれていました。
なお、日本ではおなじみの葉っぱの縮れたパセリは、品種改良により生み出されたものです。
パセリの効能は?
ビタミン、鉄分などが豊富
パセリには、ビタミンやカリウム、葉酸、鉄分など豊富な栄養素が含まれていますが、「ビタミンK」が最も多く含まれる野菜と言われています。
ビタミンCやβカロテンも含まれていて、これらの栄養素には強力な抗酸化作用、粘膜や皮膚の健康維持、免疫力を高める効果もあります。
大量摂取は注意!ほどほどの量とは?
殺菌作用もあることから、食中毒の予防に使われたりもしますが、あまり一度に大量にとり過ぎると、刺激が強すぎてしまい逆効果です。
目安は、200gを超える量を一度に取らなければ問題ないです。
…というか、パセリを一度に200gも食べるなんて普通は無理ですよね?!
(^▽^;)
ですが、特に妊娠中、授乳期の方は過剰摂取は、絶対に避けた方が良いですので、お気を付けくださいませ。
(通常、料理の付け合わせくらいの少量を食べる場合は、問題ないです)
スポンサーリンク
パセリの選び方
葉の色が濃く、みずみずしいものを選ぶと良いです。
パセリの保存方法
冷蔵庫で保存する場合
乾燥しないように、キッチンペーパーを湿らせてから包んで、ポリ袋に入れて保存。
または、水を入れたグラスに挿してポリ袋をかぶせて輪ゴムなどで止めて冷蔵庫の野菜室で保存。
冷凍保存する場合
パセリを洗ったら、キッチンペーパーなどで、水気をふき取り、茎から葉を摂ります。冷凍保存用のジッパー付きの袋などに空気を抜いて入れ、冷凍庫で保存。
乾燥させて保存する場合
茎から葉を取り、レンジ用耐熱皿にキッチンペーパーを敷き、その上にパセリの葉を広げて、600wのレンジで3分くらい加熱。
冷めたら、手で揉んで細かくほぐして密閉ビンなどに入れて保存。
パセリのジェノヴェーゼ・ソース【レシピ】
【材料】(2人分)
- パセリ 20g
- パルミジャーノチーズチーズ 大さじ4杯
- エクストラヴァージン・オリーブオイル 大さじ4杯
- にんにく 1片
- レモン汁 大さじ1杯
- 塩 少々
- パスタ(お好みのもの) 180g
【作り方】
①鍋に湯を沸かし、沸騰したら塩を入れ、パスタを茹でます。
②パスタを茹でている間に、パセリ・ソースを作ります。まず、フードプロセッサーにパセリを入れます。
③にんにくとレモン汁を加えます。
④パルミジャーノチーズチーズを入れます。
⑤オリーブオイルも入れます。
⑥フードプロセッサーに、10秒くらいかけます。
ソースを保存する場合は、
ビンに入れたソースの上にオリーブオイルを少々注ぎ入れて、ソースが空気にふれないようにして冷蔵庫に入れておくと、きれいなグリーンのまま数日間保存できます。
⑦茹でたてのパスタに和えれば、出来上がりです!
鉄分たっぷりのパセリは、肉料理などと一緒に摂ることで吸収率もアップします。
「パセリのジェノヴェーゼ風パスタ」の後に、セコンド・ピアット(第二の皿)として肉料理を組み合わせれば、お肉との相性もバッチリで、栄養の吸収率も上がって一石二鳥ですね!
それでは、いただきま~す!
Buon appetito!
その他のパスタ料理 関連記事 👇
miketta-violinista.hatenablog.com
miketta-violinista.hatenablog.com
最後までお読みくださりありがとうございました。
音楽家のエッセイ【おすすめ3冊】一流のプロの日々の練習法はビジネスその他にも応用できる?!
これまで読んだ中で、特に興味深かった音楽家(演奏家)のエッセイを【3冊】ご紹介いたします。
- 「音楽家の日常ってどんな感じ?」
- 「練習はどんなふうにしているの?」
- 「演奏中はどんなことを考えているの?」
など…
一流の演奏家たちが「日々考えていること」や、「練習法」「演奏」についてなど、舞台上の姿からだけではうかがい知ることのできない、違った側面にも触れることができて興味深いです。
スポンサーリンク
「点と魂と スイートスポットを探して」小山 実稚恵著
出版社:KADOKAWA
発売日:2017年5月2日
単行本、ソフトカバー:176ページ
内容紹介
アスリートその他、様々な分野の一流のプロ12人との対談から著者が見つけた、「最高の結果を引き出すためにすべきこと」のヒントが綴られた本。
どんな仕事や創作にも、強みや才能、経験、やる気などを最大化し、最高の結果を引き出せる ”点” がある。
つまりは「スイートスポット」があるということ。
それは、仕事のコツであったり、心やからだの整え方であったり…。
超一流のプロフェッショナルの方々は、そんな「仕事の極意」を独自の方法で会得していらっしゃる。
(中略)
女優・大竹しのぶさん、狂言師・野村萬斎さん、棋士・羽生善治さん、バレエダンサー・熊川哲也さん、宇宙飛行士・山崎直子さん…。
いずれも各界を代表する方々と語り合うなかで、たくさんの学びや貴重な発見がありました。
これまでの対談の内容をわたしなりに振り返り、印象に残ったこと、共感したことなどを本書に綴りました。
(中略)
最高の結果を出すために必要なことを、肉体面や精神面も含め、多様な角度から語ったものになりました。
ピアニストに興味のある方はもちろん、どなたが読んでも、なにかしら活かせるヒントがみつかるのでは、と思っています。
(「まえがき」P.10~11より引用)
読んでみた感想、おすすめポイント
- 体が勝手に動くようになるまで訓練を重ねることの大切さ
- ポジティブ思考で、変化を怖れず、良いと思うものはまず試してみる
- 始めたばかりの頃のワクワクを思い出すために、時には原点回帰してみる
など…
確かに!と思えることや、常に忘れてはいけないなぁ、と思える事柄が沢山書かれていて、時折読み返してみると良いなと思いました。
個人的に印象的だったエピソードは、
オリンピック出場の時、現地の気候や路面の状態を考慮して特注のシューズを50足も用意していたことなど、音楽家にとっての楽器のような位置づけである「仕事道具」へのこだわりに、とても共感できました。
- 女優・大竹しのぶさん
台本を覚える時、単に「セリフを暗記する」のではなく「気持ちを覚える」というのも、素晴らしいなと思いました。
「音符」をただ暗譜するのではなく「気持ち」を込めて覚えなくては!と自身に引き寄せて考えてみると、ピンと背筋が伸びる気がしました。(^^;)
「脱力せずに腕に力が入った状態で投げた球は、たとえスピードが160キロでていても威力はなく、簡単に打たれてしまう」ということからも、「脱力」は楽器の演奏に限らず大切なことで、他の分野のプロの方々も常に意識されている事のひとつなのだなと感じました。
本書の「まえがき」にも書かれているとおり、音楽家に限らず、さまざまな分野の仕事や勉強に活かせるアイデアが発見できるという印象の本でした。
ただし、「箇条書きで簡潔にまとめられたビジネス書」のようなスタイルで書かれた本ではありませんので、「何度か読み返しながらヒントを読み取っていく」ことが必要かなと思いました。
小山実稚恵さんのピアノ演奏 👇
柔らかな音色と、ピアノの鍵盤の上を目にもとまらぬ速さで心地よく駆け抜けるような、素晴らしい音の戯れ ♪を堪能できます!
個人的に、大好きな演奏家のうちのお一人です。(*'▽')
(Youtubeより引用させていただきました)
この素敵な演奏の裏側にある、演奏家の想いや練習についてのヒントを、楽器は違いますが、ぜひ自身の演奏にも活かしていければ良いなと思いました。
■ 著者について
小山 実稚恵
人気・実力ともに日本を代表するピアニスト。
チャイコフスキー、ショパンの二大国際コンクールに入賞した唯一の日本人。2006年から全国6都市にて行われている“12年間・24回リサイタル・シリーズ”が、2017年にいよいよ12年目を迎える。2015年夏より被災地活動の一環として自ら企画立案したプロジェクトが、仙台においてスタート。
(Amazon商品紹介ページより引用させていただきました)
気になった方は、チェックしてみてくださいね 👇
「ルフトパウゼ ウイーンの風に吹かれて」篠崎 史紀著
出版社:出版館ブック・クラブ
発売日:2006年3月1日
単行本:194ページ
内容紹介
NHK交響楽団コンサートマスターの「マロ」こと篠崎史紀氏のエッセイです。
ウイーンに留学していた頃のこと、
初めてのウイーンは高校2年の夏だった。夏期講習に飛び入り参加し、すっかりとりこになってしまった!
「この通りをブラームスが歩いていた!あの窓からモーツァルトが外を眺めていた!そう思うと、彼らが生み出した音楽が私の頭の中で鳴り響いた。
私はこの街で暮らすことを、そしてこの街でヴァイオリンを学ぶことを決意した。
高校の卒業を待ちかねて、私はすぐウイーンに飛んだ。
(P.16 より引用)
日本でコンサートマスターになったいきさつ、
オーケストラの魅力、
オーケストラでは、一人では絶対に出せないサウンドが生まれる。
オーケストラのサウンドには芸術のエッセンスが詰まっている。
聴く人の魂をゆさぶる醍醐味がある。
(P.22 より引用)
アンサンブルについて、
オーケストラの楽器のなかでは、コントラバスが一番先に音を出す。
なぜなら、コントラバスには音が到達するまで時間がかかる、という楽器の特性があるからだ。
といっても、その差は百分の一秒以内だから誰も聴き取れない。
呼吸も同じで、ここで鳴るだろうということを予測して合わせているので、同時に鳴っているように聴こえるのだ。
これは録音してもわからない。
(P.34 より引用)
そのほか、
好きな指揮者について、
音楽教育について思うこと、
など、
「マロ」さんの音楽への想いがたくさん詰まった素敵なエッセイです。
子供時代の、可愛らしくて思わずにっこりしてしまうエピソードなども書かれています。(*'▽')
読んでみた感想、おすすめポイント
コンサートマスターの視点から、オーケストラの楽器の特性や、合わせのタイミングなどについても細かく解説されていて、ふだん楽器を弾かない方も「えっ?そうだったの?!」といった興味深いことが、いろいろ発見できるのではないかと思いました。
演奏会には、その演目を聴きたい人が聴きに来てくれますが、ストリート演奏は「何かを感じさせなければ人は立ち止まってくれない」と思い至って、友人と「ストリート演奏に挑戦」した学生時代のエピソード、
言葉や文化と音楽の深いかかわりについて気づき、「フレーズの作り方」や「アクセント」「間の取り方」を工夫するようになったこと、
など…
さまざまな「気づき」を、ご自身の演奏に結びつけて考えていることが書かれている箇所が、個人的にとても興味深かったです。
音楽に対する愛情や、作品に真剣に向き合う姿がひしひしと伝わってくる、素敵な本でした。
■ 著者略歴
(「BOOK著者紹介情報」より)篠崎/史紀
1963年生まれ。
北九州小倉出身。3歳より、父、篠崎永育(しのざき・えいすけ)にヴァイオリンの手ほどきを受ける。
15歳で、毎日学生音楽コンクール全国大会第1位。1979年、北九州市民文化賞を史上最年少で受賞。
1981年よりウィーン市立音楽院に留学。
1982年、ウィーン・コンチェルトハウスにて同音楽院のオーケストラと共演し、ウィーンデビュー。
第34回ヴィオッティー国際音楽コンクール(デュオ)で第3位。第20回ボルドー国際音楽祭で銀賞を受賞。
1988年群馬交響楽団コンサートマスターに就任。
1991年読売日本交響楽団コンサートマスターを経て、1997年NHK交響楽団第1コンサートマスターに就任。ソロリサイタルのほか室内楽にも情熱を注ぐ。
「アレンスキーのピアノ三重奏曲第1番、第2番」は「音楽の友・ロマンティックを体験するための名盤50選」に選ばれた。
また、音楽療法の分野から、WHO国際医学アカデミー「ライフ・ハーモニー・サイエンス」の評議委員もつとめている。
2004年より、銀座王子ホールにて、新しいプロジェクト「マロワールド」が始動
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
(Amazon商品紹介ページより引用させていただきました)
気になった方は、チェックしてみてくださいね 👇
「憧れ」今井 信子 著
(こちらの写真は、旧版です)
出版社:春秋社
発売日:2013年7月24日
単行本:288ページ
内容紹介
桐朋の学生だった頃のこと、
ヴィオラとの出会い、
ミュンヘン国際コンクールを受けた頃のこと、
カルテットのメンバーだった頃のこと、
カルテットを辞めてからソリストとしてデビューするまでの11年間の話、
ヒンデミット・フェスティバルについて、
ヴィオラについてのあれこれ、
家族のこと、
などが綴られた自伝的エッセイです。
読んでみた感想、おすすめポイント
思わず動き出したくなるような、積極的で前向きな気持ちになれる本だなと思いました。
行き詰まりを感じて、なんだか気分がモヤモヤしてしまった時に読み返すと、元気が取り戻せる本です!
(あくまでも個人的な感想です)
好きな箇所をいくつか引用してみます。
ものごとに全身全霊でぶつかり、鋭敏に反応する感受性をもつことは、音楽家としも、それ以前に人間としても、本当に大切なことだと思う。
大学と家を往復しているだけでは、たとえ十時間練習できたとしても心は鈍ってしまう。
心が、そして感動が伴わなくては、どんなに技術的に完璧な演奏でも意味はないのだ。
(P.50 より引用)
ここへ行きたいと決めたら即行動。
まず誰かに相談しよう、紹介してもらおうというような発想は、まるでなかった。
ほとんど道場破りの武者修行だが、どこでもそこから道が開けていった。
(中略)
要は、自分が本気でやりたいかどうかだ。
そうすれば、必ず手をさしのべてくれる人はいる。
あの頃の私には、本能的にそれがわかっていたのだろう。
(P.93 より引用)
「とにかく思ったらすぐやってみる」その行動の素早さに、いい意味でとても驚かされます。(*'▽')
きちんと仕事をしていれば、誰かが必ず聴いていてくれるものなのだ。
(P.113 より引用)
どんなときにも、精一杯仕事をしなければ!とあらためて思います。(^^;)
新しいことはどんどん勉強して取り入れていきたい。
そのために必要な手間はおしまないつもりだ。
疑問があれば、たとえフロリダの果てであろうと訪ねて行って解決する。
古楽奏法で弾きたいと思ったら、バロックの演奏家に教えを乞う。
これまで自分が作り上げたことに安住せず、常によりよいものを求めて全力を尽くす、それが演奏家としての責任だと思う。
音楽家にこれでいいというゴールはないのだ。
(P.195~196 より引用)
常に上昇志向、さらなる上を目指して勉強に励む生き方に頭が下がります。
単なる知識や情報ではなく、実際に自分の目で見て、感動する。
そうして全身で受け止めたことの一つ一つが身のうちに蓄積して、人格を形作っていくのではないだろうか。
(P.217 より引用)
音楽への、ほとばしるような情熱が感じられて、何だかやる気が湧いてきますね!(*'▽')
「リスクのない栄光は無い」という言葉が好きだ。
今しかできないことがたくさんある。
階段を一つあがって高いところに進もうと思ったら、覚悟を決めて進んでいくしかない。躊躇していてはもったいない。
できた、できないよりも、その気持ちの方が大事だと思う。
(中略)
これなら大丈夫と保証があって実行するのではない。
やると決めたらやる。ただそれだけだ。
夢があればいきていける。人がまだ踏んだことのない雪道を行きたい。
(P.235 より引用)
逆境に遭っても、何があっても「信念を貫いていく強さ」が行間のあちらこちらに感じられて、とても素敵だなと思いました。
こういう精神的な強さを、ぜひ見習いたいです!
■ 著者略歴
(「BOOK著者紹介情報」より)今井/信子
1943年生まれ。
国際的なヴィオラ奏者として、ソロに室内楽に活躍、後進の指導にも力を注いでいる。ヴィオラ音楽の振興に力を尽くし、特に1992年から始めた「ヴィオラスペース」は、ヴィオラの祭典として世界的に知られている。
ヴィオラのための新しい作品も数多く初演し、CDも50タイトルを超えた。
その功績に対して、サントリー音楽賞、芸術選奨文部大臣賞、旭日小綬章など、数多くの賞が贈られている
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
気になった方は、チェックしてみてくださいね 👇
さいごに
第一線で活躍する演奏家のエッセイの中から、お気に入りの3冊をご紹介いたしましたが、いかがでしたか?
これらの本を読みかえしてみて、どんな分野であっても、何事も自身が「情熱」を感じていなければ、人の心を惹きつけることなどできないのだな、ということを再認識できました。
大好きなこと、心からやりたいこと願うことがあり、出したい音、伝えたい想いがある。
それを実現するために「スイートスポット」を見つけるのであってその逆ではない。
(「点と魂と」P.58より引用)
自分の音楽をどう表現していくか、それを探し出していくことが演奏する最大の喜びであると私は思う。
それを楽しめないと、誰にとってもつまらない音楽になってしまう。
これはプロだろうが、アマチュアだろうが変わらない。
(「ルフトパウゼ」P.184 より引用)
大切なのは、諦めないこと。
今、何が 一番したいのか。今しかできないことは何なのか。
それをしっかり見極めてほしい。
一番近い道を行く必要は全然ない。
時間がかかっても、好きなことをした方が結局は自分のためになる。
そうすれば、ある日ぱっと目の前が開けるものだ。
(「憧れ」P.218~219 より引用)
人それぞれ、さまざまな方法を試しながら、最善の方法を見つけていくことが大切なのかな、と思いました。
一流のプロの方々に直接お話を伺うことは、なかなかできませんが、こうして本から様々なことを学べるのは、とても素晴らしいことですね。(*'▽')
それでは、楽しい読書タイムを!
Buona lettura!
この記事でご紹介した【3冊】 👇
ご紹介した本の著者の「演奏」も聴いてみたい方は、
こちらをチェックしてくださいね 👇
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
その他の読書関連の記事 👇
miketta-violinista.hatenablog.com
miketta-violinista.hatenablog.com
miketta-violinista.hatenablog.com
コトレッタ・アッラ・ミラネーゼ(ミラノ風カツレツ)作り方&シュニッツェルとの違いは?
本日は、日本でもお馴染みのイタリア料理「ミラノ風カツレツ」をご紹介いたします。
日本の「トンカツ」と似ていますが、ちょっと違った部分もありますので、その点についても少し触れながら、レシピと一緒にご紹介したいと思います。
スポンサーリンク
レシピをご覧になりたい方は、
目次の中の項目をクリックすると、レシピにジャンプします。👇
ミラノの伝統料理コトレッタとは、どんなもの?
ミラノ風カツレツは、もともと「骨付きの仔牛肉のリブロース(コストレッタ)」を使って作られていました。
日本人の私など、ミラノ風カツレツと聞くと「薄くて平べったい大きなサイズのカツレツ」を真っ先に思い浮かべてしまいますが、本家本元の物?は、ちょっと違ったものだったのです。
ちなみに、「骨付きではないカツレツ」の方は、Cotoletta(コトレッタ)と呼ばれています。ちゃんと分類されているのですね?!(細かっ!)
このレシピ発祥の地ミラノでは、Costoletta(コストレッタ)と呼ばれている「骨付きカツレツ」を、昔ながらの伝統的なレシピで出すレストランが今でもあります。
ミラノ市では、市公認のご当地料理を、「Denominazione Comunale」と呼び、この公認料理のひとつであるミラノ風カツレツの公式の名称は、「Costoletta alla milanese(コストレッタ・アッラ・ミラネーゼ)」と呼ばれています。
なにやら厳格な感じですね! (゚Д゚;)
イタリアワインのラベルなどにも、
D.O.C.(Denominazione di Origine Controllata :原産地認定)とか、
D.O.C.G.(Denominazione di Origine Controllata e Garantita:こちらは”保証付き”原産地認定)
など書かれているものを目にされたことがある方も多いのではないでしょうか?
一見、大雑把に見えるイタリアの方々(失礼!)も、こういう細かいところに、けっこうこだわりをもっていて驚かされることが多いです。(^^;)
ミラノ風カツレツから、少々話がそれてしまい失礼しました。
ヨーロッパ各地に広まった、ミラノ風カツレツ
その後、フランスでも「カツレツ」は人気を集め、アレンジされて、骨付き肉ではない肉をバターを使って揚げ焼きにするカツレツが作られるようになりました。
ウイーン風カツレツ(Wiener Schnitzel)も、このミラノ風カツレツが起源で、15~16世紀頃ウイーンに伝わったと言われています。
その他、諸説あって、
あのヨハン・シュトラウス作曲の「ラデツキー・マーチ」でお馴染み、ラデツキー元帥が、1800年代半ば頃、北イタリアの独立運動鎮圧のためイタリアに向かい、その後ミラノから持ち帰った「コストレッタ」が、「シュニッツェル」としてウイーンで広まったとも言われています。
スポンサーリンク
Cotoletta alla milanese【材料】(2人分)
- 牛肉薄切り(本家本元では仔牛肉を使用) 200g
- 卵 1個
- パン粉 適宜
- 塩、コショウ 少々
- レモン 1個
- バター(お好みで) 適宜
- サラダオイル 適宜
【作り方】
①パン粉をフードプロセッサーなどで細かくしておきます。
②肉に、軽く塩コショウしておきます。
(今回は、牛肉の薄切り肉を使いましたが、豚カツ用の厚めの豚肉を使う場合には、肉叩きなどでたたいて薄くのばしておきます)
③溶き卵に肉をつけます。
(イタリアのフライ 料理では、小麦粉をまぶさず直接溶き卵をつけてしまいます。)
④パン粉をつけます。
⑤バターとサラダオイル(またはオリーブオイル)をフライパンの底から1cm くらいまで入れ、火にかけます。
⑥フライパンの油が充分熱くなったら、肉を入れ揚げ焼きにします。
⑦両面がきつね色に焼けたら、キッチンペーパーを敷いた皿に取ります。
お皿に盛り付けて、レモン汁をぎゅっと搾って、アツアツのうちにいただきま~す!
そういえば、
イタリアには日本のとんかつソースのような調味料は無く、フライには「塩」と「レモン汁」をかけて頂くのがポピュラーなのですが…
美味しいものに目がないイタリアの友人達は、
日本に演奏旅行などで来た時に、焼きそばやお好み焼きの「ソース」のおいしさを知ってしまい、今では揚げ物にレモンだけでなく「日本のソース」をかける友人も多くなりました! (*^▽^*)
さいごに
「ミラノ風カツレツ」は、日本の「トンカツ」よりも薄いお肉で作りますので、火の通りも早く、少ない量の揚げ油で出来ますので、いつもの「揚げ物」を作るよりもハードルが低く気軽に作れますよ。(*'▽')
薄いお肉に軽く塩コショウして、小麦粉を薄くまぶし、溶き卵、パン粉の順に軽くまぶしつけて、「揚げ焼き」するだけでOK。
ビールやワインのお供にも最高です!
簡単に出来ますので、よろしければぜひお試しくださいませ。
それでは、いただきま~す!
Buon appetito!
ミラノ、料理 関連記事 👇
miketta-violinista.hatenablog.com
最後までお読みくださりありがとうございました。
今なら、880円でモニターに参加するだけで、
「ミシュランの星付きレストランの一流ソムリエが選ぶ」
日本未発売のワインが1本届きます。
興味のある方はぜひ👇